2016年9月2日金曜日

8月29日(月) ベルギー・Stekene ケルメスレース

距離:117km (7.8km×15周)
出走者数:32名   着順の付いた人数:28
天候:晴れ時々曇り  気温:24

<結果>
岸 選手: レース序盤は好位置を維持出来ていたのですが、2周目から逃げていた2名を追走集団が捕える直前のハイスピードに付いて行けずに離脱。 8周目に入るゴールライン通過の時点で降ろされました。その時点での着順24位が記録されました。

注: 加藤選手は、27日(土)オランダ・Zuidlandのクリテリウムで落車した際に破損
した自転車を修理出来ず(自転車店に補修パーツの在庫が無かったため)、今日は
見学となりました。


パールイズミ・ロードレーススクール、今年の最終戦はベルギーのStekeneのケルメスレース。先週は5日間連続で気温が30℃を超える当地としては猛暑でしたが、今日は気温は24℃で快適なレース日和となりました。しかし、平日のレースなので出走者は32名と少人数でした。参加者の中にはコンチネンタルチーム(アマチュアスポンサーチーム)所属の選手が4名、元プロ選手1名、そしてケルメスレースのスペシャリストと呼ばれる選手が2名含まれていたため、彼等によってレースは序盤からかなりのハイペースな展開になりました。

岸選手は、そのハイペースに巧く付いて行けてメイングループに位置していたのですが、先頭グループを捕えるためにさらにスピードがアップした際に千切れてしまいました。
レースは、最終的には19名に絞られ、最終回に飛び出した3名のゴール勝負となり、5秒遅れで16名がゴールして幕を閉じました。少人数のレースでしたが、平均速度は44.46km/hとかなり激しい展開でした。

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か月間のパールイズミ・ロードレーススクール、加藤・岸両選手は、ベルギーとオランダで計12レースを走りしました。これまで経験したことの無い厳しい内容のレースによって、日本では分からなかった自分の欠点が浮き彫りになり、そして自転車レースそのものに対する考え方も大きく変化した様子です。帰国後に当地での経験、学んだ物事をどの様に活かすか。それは、選手自身の能力次第なのです。

2016年8月29日月曜日

8月28日(土) オランダ・Zuidland クリテリウムレース

距離:約80km (約2.5km×32周)
出走者数:35名 完走者数:32
天候:晴れ  気温:28

<結果>
加藤選手: レース半分までは積極的な走りが出来ていましたが、65分を経過した時点 で落車。右側ブレーキレバーが破損し、リタイア。DNF

岸 選手: 後半、自らのミスで落車しましたが、スタート地点で審判に落車を告げて1周のニュートラルが与えられ、レースに復帰し、20着でゴールしました。


Zuidlandのレースは、2.5kmと1周の距離が長く、しかもほぼ長方形で難しいコーナーは無いので、オランダのクリテリウムとしてはかなり簡単と言えるコースです。スタート&フィニッシュの反対側になる箇所は、干拓地の堤防上を走るため、風が強いとその影響を受ける厳しい展開になりますが、今日は比較的風が穏やかだったため、レース前半に脱落した選手は1名のみでした。出走者数35名で完走者32名という数字がレースがいかに簡単であったかを物語っています。

こういう時こそ、本来のオランダのクリテリウム独特の連続するコーナー、ハードな展開には現在の力量では付いて行けない加藤・岸選手にとってはチャンスだったのですが・・・ 2名揃って、気の緩みが出てしまいました。 加藤選手は、これまでのレースでもグループ(集団)内での位置、走り方に問題があったのですが、今日も風の流れによって生じるラインの動きが読めておらず、変化に対応出来ない事が原因の落車です。 岸選手は、集団の先頭でコーナーを曲がった後に不必要に後方を振り向いたためにそれが自爆的落車になってしましました。しかし、その後は冷静に行動し、レースに復帰できました。 

今日までにオランダとベルギーにおいて合計10レースに出走し、レースに慣れてきたところで、注意力、集中力が一瞬途切れた、あるいは、基本が御座なりになってていた様に見受けられました。


8月25日(木) ベルギー・Evergem ケルメスレース

距離:104km6.5km×16周)
出走者数:37名  着順が付いた人数:31
天候:晴れ   気温:34

<結果>
加藤選手:  3周目に10名によって構成されたトップグループを追走する10名のグループに加わっておりましたが、7周目に単独で離脱。8周目を独走で走りましたが、9周目に入る所で打ち切りになり、19位の着順が記録されました。(先頭グループからは、それ以前に1名がトラブルでリタイアしていた)

岸 選手:  3周目に先頭グループと追走グループが構成される展開となった時に反応出来ず、最終グループに取り残されてしまいました。8周を終了した時点で先頭との差が開いたため打ち切りに。その時点での順位22位が記録されました。


今日は気温が34度まで上がり、今年一番の暑さとなりました。平日開催のレースに加え、当地としては猛暑だったため、出走者は37名と少な目でした。スタート前に暑さを考慮したオルガナイザーの判断により、レースは18117kmから2周短縮され、16104kmに変更されました。
参加人数の少ないレースでは、常に前方に位置していないと、あっと言う間に最後尾となり、アタックに反応出来ずに取り残されて終わってしまいます。加藤・岸選手は既に少人数のレースを経験していて、そのことは事前から分かっておりました。

そのため、加藤選手は3周目の重要な局面で巧く追走の第2グループに加わることが出来ました。しかし、現在の力ではハイスピードのペースに付いて行けず、脱落。もしも付いて行けたならば先頭グループを吸収していたので、残念な結果になってしまいました。

岸選手は、3周目の駆け引きのハイスピードな展開に対応出来ず、12名の選手と最終グループで走行を続けましたが、先頭グループとの差はどんどん開き、レース半分が終了した時点で打ち切られてしまいました。

2名共、今日もスピードの無さを実感させられました。また、加藤選手は日本における日頃の練習量の少なさが顕著に現れた様に見受けられました。


2016年8月25日木曜日

8月23日(火) ベルギー・Booischot ケルメスレース

距離:120km (7.5km×16周)
出走者数:80名  完走者数:62
天候:晴れ   気温:31

<結果>
加藤選手: 前半から積極的に動きましたが、逃げのグループには加われず、メイン集団(最終グループ)でゴールし、35位。

岸 選手: 加藤選手と同様、序盤から積極的な展開をし、最後は果敢な走りをしましたが、同じく逃げのグループには入れず、メイン集団でゴール、40位。

久しぶりに気温が30℃を超える夏日になりました。しかし、日本よりも湿度が低めなので、日陰ならば快適な位で、気温がレースに与える影響は少なかったと思います。近年、ベルギーのアマチュア・ケルメスレースでは、U23とエリートが「エリート&U23」に統一され、さらに同じ日に同じ地域でマスターズおよび1ランク下のアマチュアカテゴリーのレースが開催されていないならば、それらのカテゴリーの選手でもU23&エリートのレースに参加可能と規則で定められております。毎年、Booischotのレースの日には、他のカテゴリーのレースが行われていないため、マスターズ(40歳、50歳以上)の選手が多く参加しています。(この日も12名はマスターズ選手)
マスターズの選手達の多くは、完走のみを目標としている選手が多く、集団の中を無難 に走ろうとするので消極的になり、そのため過去数年の例では激しい展開が少なく、集団のままゴールを迎えるパターンが多くなっています。 

パールイズミロードレーススクールの選手達の完走率も高く、上位(最高は4位)に入った選手も過去に存在します。この前例をレース前に加藤・岸両選手に説明。しかし、集団の中で何もせず、ゴール勝負に備える様な消極的な走りでは無く、自らが逃げのグループを構成する引き金となる積極的な走りをする様にと指示を出しておりました。その指示通り、2名は序盤から集団の前方で積極的に動きました。残念なのは、現在の2名の力量では有力選手達が仕掛ける肝心な瞬間に反応するだけのスピードが無い点です。 今日も決定的な逃げに乗ることが出来ませんでした。それでも最後まで積極性が衰えず、2名共、出し切る走りが出来ました。

仮にゴール勝負に備えて脚を貯めて、集団のゴール勝負で上位に入り、賞金を獲得したとしてもレベルの低いレースなので何の評価にも値しません。逆にこの日のレースの様に果敢に動く、その方が将来に繋がる勉強になるのです。


2016年8月23日火曜日

8月20日(土) オランダ・Pijnacker クリテリウムレース

距離:90km(約1.10km×84周)
出走者数:54名  着順が付いた人数:37
天候:晴れ  気温:21

<結果>
加藤選手: スタート後、約15分で集団から離脱。独走、そして千切れた選手達と小グループの形成を繰り返しながら走り続けました。複数回の周回遅れになっていたため、残り10周の時点で降ろされましたが、その時点での34位の順位が記録されました。

岸 選手: 加藤選手と同様、約15分で離脱し、同じく独走、小グループで走行を続け、
      周回遅れの選手達が降ろされた時点での順位36位が記録されました。


Pijnackerのコースは先週のBeverwijkと良く似た長方形のコースですが、今日は前年までとは逆回り(時計方向)になっていました。今週はオランダ国内でコンチネンタルチームが出場するクラッシクレースがあったため、コンチネンタルチームの選手は3名しか出場していませんでした。また、一般のクラブチームもこの時季はベルギーなどで開催されているステージレースに遠征しているチームが多く、そのため、一軍選手は不在。そのため、参加選手の多くは無名の一般アマチュアクラスでしたが、レースはスタート直後から高速な展開になりました。

高速のクリテリウムに不慣れな加藤・岸両選手は、スタート位置は前の方だったのですが、徐々に後退。共に15分程度で離脱してしまいました。オランダのクリテリウムは、最初の1時間は約15分間隔で極端にスピードが上がる局面が訪れる傾向にあります。最初の15分は特に重要で、これを乗り切ると30分までは付いて行けますが、再び訪れる局面を持ちこたえると45分までは走れると言った具合になります。その後、1時間を過ぎるとしばらくは一定したペースの展開となり、ラスト10km位で再び激しい駆け引きが始まります。

今日のレース、そして先週のBeverwijkの類似した高速クリテリウムを加藤・岸選手は共に現在の力量では手も足も出ない状態で、全く勝負に参加出来ずに終ってしまいました。しかし、こういう厳しいレースを走ってこそ、自分自身の欠点・問題点が浮き彫りになり、今後の課題がはっきり分かるのです。



2016年8月22日月曜日

8月18日(木)オランダ・Dordrecht トレーニングレース

距離:90分+3周(11.7kmの自転車レース専用サーキットコース)
出走者数:44
天候:晴れ 気温:24

<結果>
加藤選手: 序盤から積極的に動き、頻繁にアタックを試みておりましたが、52分を経過した時点で集団から単独で離脱。しかし独走で復帰し、最後の2周は一人の選手のアタックに乗って、そのまま逃げ切り、2着でゴールしました。

岸 選手: 加藤選手と同様、序盤からかなり攻撃的な展開に徹し、常に集団の前に位置する走りを心掛けていました。最後2周は前方に見える2名を捕えようと数名のグループで追走しましたが、及ばす、5着でゴールとなりました。



オランダDodrechtのクラブチーム“De Mol”が所有する自転車専用サーキットコースでは、4月から9月第1週まで毎週月、火、木の3回、トレーニングを目的としたレースが行われています。月曜日は女子とホビーレーサー(未登録者)、火、木曜日は15歳以上のライセンス所有者を対象としたレースとなっています。レースはオランダ自転車競技連盟の公認レースではなく、あくまでこの地域に居住する選手達の強化・練習を目的としています。スタートは全て19時です。 

今日のレースには、クラブチーム“De Mol”および周辺のクラブチームの一軍選手(大きなレースに選抜されるメンバー)は不在で、出走者44名の内十数名は50歳以上のマスターズカテゴリー、数名はジュニア、残りの選手も初心者クラス、あるいはライセンスは所持しているけれど趣味として走っている程度の選手達でした。
よって、レースの結果は評価の対象とは出来ないレベルなのですが、加藤・岸両選手は事前に指示していた通り、自身の力を出し切る展開が出来ておりました。

オランダでは全国各地にクラブチームなどが所有する自転車専用サーキットコースが存在し、De Molと同様に毎週2回位はトレーニングを目的とした非公式レースが行われています。今日このレースに出走した人達の大半は毎日8時間、週40時間働いている人達、あるいは学生です。彼等は、火、木の週2回、トレーニングレースを練習とし、土日、祭日に公式レースを走っているのです。「自転車レースの最高のトレーニングはレース参加である」、これはいくら科学的トレーニングの理論が発達し、技術が進歩して特殊な機材が開発されたとしても、将来的にも変わらない基本大原則と思います。
こういう練習環境が世界に通じる優秀な選手を生み出しているのであり、決して特殊な機材を使って数値を追い求める科学的トレーニングの功績では無いのです。


2016年8月19日金曜日

8月16日(火) ベルギー・Temse ケルメスレース

距離:約116km (約8.3km×14周)
出走者数:34名 着順が付いた人数:28
天候:晴れ  気温:24

<結果>
加藤選手:10名の第2グループで走行を続けましたが、残り4周の時点で先頭グループとの差が広がったため、打ち切りになり、その時点の順位で22位でした。

岸 選手:加藤選手と同じ10名のグループで走り、打ち切りの時点の順位18位が記録されました。


 今日も良い天気のレース日和でしたが平日のレースだったので参加者は少なく、34名でした。しかし、BMC Developpementチーム所属のオランダ人選手2名、ベルギーのコンチネンタルチームCibel –Cebonの選手1名、そして2004年から2013年までプロ選手だったSteven Caethoven選手が参加していました。
 
レースに動きがあったのは3周目、13名が先頭グループを構成。4周目に後方グループからBMCの選手が単独で飛び出し、前の13名に加わり、先頭グループは14名になりました。この時点で後続グループは10名、その後ろに5名、それよりも後方の選手達は早々に降ろされていました。この先頭グループと後続グループの選手達とのレベル差は明白で、数周回で決定的な差が広がってしまいました。 
結局残り4周の時点で10名の後続グループは打ち切りとなり、その時点での順位が記録されました。


出走者の少ないレースでは、常に前に行く強い意識を持っていないと、気が付いたら最後尾になっているリスクが常に伴います。周囲の動きに俊敏に反応出来るかどうか、そして自分自身の限界線ギリギリで巧く動けるかどうかが重要です。この感覚は、実戦のレースでしか習得出来ないものであり、加藤・岸両選手は、現在毎週3レースに出場して多くを学んでいます。